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研究日誌BLOG

2017.08.25

フィジオは体力測定項目をリニューアルしました!

みなさん、こんにちは。

いかがお過ごしでしょうか??

 

この8月は『夏‼‼‼』っていう感じの日が

とても少ないですね。

 

 

私は9月生まれだからか、どちらかというと

暑い方が元気が出て活発に動きたくなります(*'ω'*)

 

やはり夏は暑くないとですよね♪

 

 

********

さて、フィジオでは今年の6月に

体力測定の内容を見直しました!

 

 

転倒予防や、自立した生活を送るために

参考となる測定を厳選してみました!

 

 

1か月半ほど測定に時間はかかりましたが

やっと先週、皆様に結果票を渡し終えることができましたね!

 

新しい結果票はいかがでしたか??

 

 

私の能力不足により

まだまだ改善の余地たっぷりな結果票ですが()

次回までに改善できる部分は頑張りたいと思います! 

 

 

それぞれの利用者様が通い始めた時からの結果を記載したので

フィジオ開設の2012年から通っていただいている方も

チラホラ見受けられ、何とも嬉しい気持ちになりました!

 

 

長く通っていただいている方も多く、

フィジオは愛されているな~( *´艸`)

と感じました。

 

 

 

体力測定を見直したのには色々と理由はありますが

一番はもっと効果の出るリハビリを提供するため!

 

 

自立した生活を送る上で

最低限あってほしい筋力やバランス能力などを

みなさんに知っていただき、

目標をもってリハビリをしていただきたいな、

と思ったからです。

 

 

『家族には迷惑をかけたくない』

そう思って一人暮らしで頑張っている方も多くいます。

 

 

その胸の内は、

『本当は一緒に暮らしたい』

『近くにいてほしい』

 

そんな思いをチラつかせながら

みなさん本当に頑張っておられます。

 

 

だからこそ、

ご縁があってフィジオに通うことになった方には

『ここを選んで本当によかったな』と

思っていただけるようにしたいのです。。

 

 

現在は体力測定の結果を受け

3か月後の測定に向けて

今までのやり方にとらわれず

メニューをあれこれ考えながら実施しています。

 

 

 

半日のデイサービスですが

なんだか学校のクラス運営をしているような気分になるくらい

利用者様同士とても仲が良く、大きな笑い声がいつも響いています。

 

 

 

利用者様が楽しそうに過ごしている姿を見ると

とても幸せな気持ちになれます(*'ω'*)

 

 

いつまでも自分らしく過ごしていけるように

お手伝いをしていきたいと思いますので

これからもビーンズリハビリセンター フィジオを

よろしくお願いいたします(*´ω`*)

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2017.06.16

筋膜経線

~筋膜のつながり~

 

年明けからちょっとしたきっかけでランニングを始めました。ここ数年、運動といったことはほぼしてこなかったためか、ランニング開始数日で足底部を痛めてしまったのですが、タイトルにあるように「筋膜のつながり」を意識したストレッチをすることで、足底部に直接アプローチせず(マッサージやサポーターなど)、足底部の痛みが消失する体験をしました。

 

「筋膜」・・あまり聞きなれないワードですが、「筋膜リリース」などの治療を謳った整骨院なども最近見かけるようになりました。治療者にとっては無視できない組織です。

筋膜とは、骨格筋や骨膜、関節包、硬膜、腹膜、胸膜など深層の膜すべてを指し、またすべて連続性を持っています。

 

学生時代に、筋肉や骨、そして靭帯や関節包の名称を必死に覚えた経験があります。その際、筋肉は筋肉として、骨は骨として、関節包は関節包として、それぞれが独立した形で名称を覚える作業に徹したように思います。しかし、実際は、筋や腱を包み込んだ筋膜はそのまま骨膜へ移行し、さらにその骨膜は、関節部分ではそのまま関節包へ移行しています。このように、全身の筋、骨、関節は、連続した筋膜にパックされていることになり、1つの分節の筋膜が異常をきたすと、その影響は全身に波及することになります。

 

この筋膜経線には、全身を取り巻く主要7ラインが存在しています。

今回は、その中でも身体の"後面"を走る「浅層バックライン」についてまとめてみます。

 

「浅層バックライン」の最大の役割は、『直立姿勢を維持すること』です。

筋肉名でいうと

 

1、帽状腱膜

2、脊柱起立筋(頭・頸半棘筋・腸肋筋)

3、仙結節靭帯

4、ハムストリングス

5、腓腹筋

6、足底筋膜

 

となり、『眉の上』から『足裏のつま先』までつながっている特徴的なラインです。

 

ヒトの発達において、乳児は「浅層バックライン」筋によって頭が体前屈位から持ち上げられ、発達の進行に伴い、腹部・臀部・膝部・足部の順にこの筋によって支えられるようになります。つまり、ハイハイを通じて「浅層バックライン」の筋群が強化されることによって、身体を立たせることが可能になってきます。またこのラインの弱体化は、高齢者の姿勢が崩れてくる原因の1つともされています。

 

私自身も、ランニングで足底部を痛めた経験がありましたが、ハムストリングスや下腿三頭筋のストレッチをすることで、足底部の痛みが消失する体験をしたことは前述しましたが、このことからも、離れた部位でも、筋膜で連結されており、治療の対象部位を直接触れずに、痛みや柔軟性などを改善させることもできるテクニックの1つと考えることができそうですね。

無題.pngのサムネール画像

 

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2017.06.02

心理社会的援助メソッド

皆さんこんにちは。


6月に入り、気温の寒暖差や突然の雷雨等、体調を保つことが大変ですね。

風邪など体調を崩さない様に気を付けましょう。

 

先日、今年度初めての社内研修会が行われました。



内容としては、心理社会的援助メソッドです。



難しい題材ですが、もう一度リハビリテーションというものを見つめ直し、利用者様へのより良い機能維持・向上とサービスを目指しましょうというものです。

 

具体的には、まずリハビリテーションの歴史から始まります。

 

「外界をコントロールすることができないという自分の外界への気づきは、無力感を引き起こす可能性がある。

それを迎え撃つには、壮絶な努力が必要である。」

 

昔の方のお言葉ですが、リハビリテーションの仕事に従事する身として、非常に重い言葉です。

 

現在いらっしゃって頂いている利用者様は、幸いなことに、一見非常に楽しそうにご利用頂いている方が大勢いらっしゃいます。

しかし、その裏にある苦悩や葛藤は私達ではわかり得ないと思います。

それを受け入れ、一歩前に踏み出す覚悟とそれを叶える努力は、それこそ壮絶なものです。それを、サービスを提供する側の私達が知らずして、どうリハビリを提供することが出来るでしょうか?


たった一文ですが、非常に大きな衝撃を受けた文言でした。

 


次に、現代のリハビリテーションの課題として数点挙げられた中に、


・リハビリテーションの成果が、対象の方がどれほど人間的な生活を送れるようになったかというよりも、支援者が測定する数値がどれほど改善したかによって測られがちである

・人が生きることにとって大切なことは、他人の役に立っていることが自分の幸せに繋がる様な社会生活である(それが、現代ではなかなかできていない)


ということがあります。


実際に、リハビリに従事する身として、施設内の状況のみに主眼を置いている状況を恥じるべきと知らしめられ、非常に印象に残りました。

 

ここで、一つの例ですが、脳血管障害で片麻痺となってしまった方のリハビリとして、「料理を作る」という方法を知る方はいらっしゃいますでしょうか?

これは実際にあった話です。

 

今回の講師でもある先生のうち1名は、片麻痺の方でしたが、その方が実際に受けたリハビリだそうです。

「受けた」というより、「発案した」ということだそうです。

 

その先生がおいしそうなパスタを完成させ、リハビリチームの方と一緒に写っている写真を見させて頂きましたが、おいしそうなパスタと共に、先生の非常に充実した笑顔を拝見させて頂き、こういった疾患を抱えた方が社会的に貢献しているという感覚(実際に貢献している姿)を持つことが、その方にとっての本当のリハビリだと感じることが出来ました。

 

皆さんは如何でしょうか?

日常の中で、家族の、又は地域社会の、又は自分自身の為に貢献しているという感覚はありますでしょうか?

なかなか難しいことですね。

健常な方でも難しいことで、それが、片麻痺等の疾患を抱えた方では、更に何倍も大変なことだと思います。

しかし、リハビリとは、そういった方の社会的な貢献や役割を見出し、実際に日常生活の中で担うということが必要だと思います。

上記の文は、それを今まで認識的な事だけで済ましていましたが、しっかりと明文化したものだと思います。

 

今後、一体どうリハビリを提供すれば良いのか?

それを非常に分かり易く提示して頂いたように思います。

 

更にもう一つ。

皆様、支援してくださるご家族様とのご関係は如何でしょうか?

CMを含め、当事者が生活しやすい環境・介護者が介護しやすい環境を築けていますでしょうか?

これは、私達を含め、そういった環境を積極的に作ることが、疾患を抱えた方の社会参加、その先の幸福感に繋がって行くと考えられます。

それを社会的に、チームとしてもっと積極的にアプローチしなければいけないと再確認させられました。

 

まだまだ書ききれないことは沢山ありますが、もう一度リハビリテーションを、そして利用者様との関わり合いを考えさせられる、非常に有益な講習会となりました。

こういったことをもっと勉強し、いらっしゃっている利用者様やその先のご家族様や地域社会に貢献してきたいと思います。

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2016.12.24

転倒について

~転倒を防ぐには~

 

転倒事故は病院などでの事故の多くを占め、骨折や頭部外傷が生じることもあり、ときには死亡に至ることもあるとされます。

このため医療機関においては、十分な転倒対策が求められていますが、一方で深刻な看護師・介護職不足、および医療財源の制限のために、転倒予防対策として投入できる資源は限られたものとされています。

 

まず「転倒」の定義ですが、自分の意思に反して足底以外の身体の一部が地面あるいは床につくこと、とされています。

 

転倒はリハビリテーションにおいても頻度の高い事故とされます。転倒は患者の目的をもった行為によって引き起こされ、その要因は患者側要因と、環境因子が複雑に絡み合っていると言われています。また、転倒・転落事故の多くは、患者側に主な発生要因が存在しています。易転倒にかかわる因子として、加齢・疾病・障害・薬剤の使用などによる変化が患者側に生じ、さらに環境の危険因子が加わって発生するため、決定的な対策を見つけることは難しいともされています。

 

歩行が安定しているかという一つの基準として、バランス機能評価(Berg Balance Scale;以下BBS)という評価指標があります。

14項目からなる、04点の5段階評価によるバランステストで満点は56点です。BBSはバランス能力の評価指標として高齢者や脳卒中患者さんに対して用いられます。最近では、施設内での転倒とBBS点数とが関連することが報告されています。

療養型の報告では、おおよそ0点~34点が車椅子レベル、3442点が歩行補助具使用レベル、42点以上を補助具なしレベル、40点以下においては転倒のリスクが急激に高くなると報告されています。また別の報告での判定基準では、46点以上で施設内自立歩行レベル、36点以上で施設内見守り歩行レベルだとする報告もありますが、カットオフ値(検査結果の陽性と陰性を鑑別する数値)は「対象」や「環境」に左右されてしまうため、カットオフ値を活用する場合は、所属する施設の「対象」と「環境」で独自に調査するなどの必要があります。

 

また様々な文献で、転倒を予測する因子やスクリーニング検査は紹介されていますが、それに該当しない方が必ず転倒しないかといえば、そうとは言い切れないこともあります。

また転倒予防は、個人でできるものでもなく、施設全スタッフで協力していく事が大切かと思います。転倒しそうになってからでは、介助に間に合わない事の方が多く近くにいない限り助けられません。転倒してしまう動作に入る前に「徴候」をみつけ、事前に回避することができれば予防はできるかもしれません。

 

例えばですが、歩き方がいつもと違うこと(リズム・歩幅・足の動きなど)、靴を履き替える時に、いつも浅く椅子に座っている、お尻半分で椅子に座っているなども、危険因子の一つかもしれません。顔色・表情・ふらつき・疼痛の有無なども、いつもと違えば危険因子になるかもしれません。普段から観察し「いつもと違う」と気付いた数だけ予防できる転倒事故があるかもしれないと考えています。

また『スタッフ間で転倒予防に関する共通認識を持つことや、転倒予防に関する意識が日常化すること』などが重要なことだと思います。

 

 

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2016.12.02

ユマニチュード

皆さんこんにちは。

早くも12月となり、今年も残り1か月となりました。
月日の経つのは早いものですね...
今年一年、やり残したことはないですか?
残り1か月で、今年の総決算をしましょう!!



さて、今回は、ユマニチュード」について調べてみました。

ユマニチュード...皆さん、ご存知ですか?

ユマニチュードとは、認知症患者のケアをするためのフランスのイヴ・ジネスト氏によって開発された方法です。

この方法は、認知症患者に対して、見る話しかける触れる立つという4つの方法が柱となっていてアプローチする方法です。


方法の前に...


認知症は中核症状と行動・心理症状に分けられます。


  <中核症状>

記憶障害や判断力の低下、時間や場所の認知低下や言語理解力の低下など

 

<心理症状>

不眠、意欲低下、徘徊、不安や幻覚、暴言や暴力など


ユマニチュードはこういった認知症の中核症状・心理症状にアプローチします。



ところで、認知症患者が病気で入院したり施設に入所したりする場合、生活環境が変わり、入院や入所の理由が理解できないために混乱することが多く、抵抗して暴れたり治療を拒否することも少なくありません。

そのため、病院や施設は、やむを得ず認知症患者拘束したり鎮静剤を使ったりすることもあるようです。しかし、そのような方法で認知症患者が身体を動かせなくなると、全身の機能が低下して、治療しているのに全身状態が悪くなるという矛盾を招くことになります。

そういったことを防ぎ、認知症患者と介護者の双方の負担を軽減、または、認知症患者の機能改善を目的としたものが、ユマニチュードです。


その実際の方法は、主に以下の4つの方法になります。


見る
認知症患者の正面で、目の高さを同じにして、近い距離から長い時間見つめます。斜めや横から視線を注ぐのではなくまっすぐに見つめ合うことで、お互いの存在を確認することができます。
目の高さを同じにすることで、見下ろされているような威圧感を与えず、対等な関係であることを感じてもらいます。近くから見つめると、視野が狭くなりがちな認知症患者を驚かすことなく接することができます。


話しかける

優しく、前向きな言葉を使って、繰り返し話しかけます。介助をするために体に触れる場合も、いきなり触れるのではなく、触る部分を先に言葉で伝えて安心感を与えてあげます。
例えば、洗髪を行う場合に「とてもきれいな髪ですね。これから、髪に温かいお湯をかけますね。気持ちがいいですよ」などと話しかけます。しかも、できる限り目と目を合わせながら行うようにするといいようです。


触れる
認知症患者の体に触れて、スキンシップをはかります。決して腕を上からつかむような感じではなく、やさしく背中をさすったり、歩くときにそっと手を添えてあげる等、認知症患者が安心できるように工夫します。


立つ
認知症患者が寝たきりにならないよう、自力で立つことを大切にします。歯磨きや体を拭くような時でも、座ったままではなくできるだけ立ってもらいます。立つことで筋力の低下を少しでも防ぐことができますし、座ったり寝たりしている時よりも視界が広くなって、頭に入る情報量を増やすことができます。


ユマニチュードは、認知症患者に対して、「あなたは存在している」「1人の人間である」と伝えることを基本としています。

ユマニチュードは時間が掛かる方法のようにも見えますので、実際にこの方法を使えるのだろうかと疑問を感じるかもしれません。しかし、ユマニチュードにより認知症患者と良好なコミュニケーションを取り、人格を大切にしてケアすることで効果が現れると、認知症患者も介護者も負担が軽くなるわけです。

ケアの方法を変えただけで認知症患者も介護者共に変われるとは、とてもすばらしいことではないでしょうか。

日本は生活の利便性がとても向上している国です。しかし反対にコミュニケーションが少しずつなくなりつつあります。

人と人とが尊重して相対しない環境にいると、個人の存在が希薄になり自分の存在が希薄になります。これは認知症患者が感じている状況に似ていると感じます。

ユマニチュードは日本が置き去りにしつつある、大切な何かを気づかせてくれるような気がします。

ご家庭で、または身の回りで認知症患者がいらっしゃる方は、実践してみてください!



最近になり、寒さが一層強くなってきました。風邪など引かぬ様、体調管理に気を付けましょう!!

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2015.03.06

集団体操

ここ最近は、暖かい日もあり、春を感じる季節となりました。

 

今回のブログでは、我々の行っている取り組みを紹介したいと思います。

 

我々の施設のリハビリメニューに「集団体操」というものがあります。

 

言葉の通り、5名~6名のグループで筋力訓練やバランス訓練・柔軟体操など運動指導員が行っているものです。

 

これまでの体操では、指導内容を決めてはいるものの担当するスタッフによって種目が違ったり、目標も明確に定めず行ってきました。

 

そこで、先月(272月)より、体操の成果を判定する体力測定を2種目(日常生活に近必要とする動作を適用)行い、三カ月ごとに効果判定するように変更しました。

 

また、スポーツチームなどでも取り入れられているピリオダイゼーション理論(年間計画:スポーツ選手は試合にピークパフォーマンスを発揮できるようにトレーニングを期分けしている)を応用し、高齢者の皆様のリハビリにも取り入れてみました。

 

次回の測定は6月になります。

高齢者の皆さんが日々の生活を安全にそして、生きがいを感じて頂けるように我々も日々考えて、より良いリハビリを提供出来ればと思います。

 

次回のブログでは、実際の集団体操のメニューと体力測定について書きたいと思います。

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2015.01.15

『スキーマ』について2~ルビンの壷~

 

【はじめに】

 前回、『スキーマ』という考え方についてお話しました。

 

人が何かを理解する時や行動する時に必要な枠組みが『スキーマ』であり、無意識にそれを基に考えを組み立てているという話でした。

 

例えば、卵焼きを作る時は"卵焼きのスキーマ"を無意識に呼び出しています。

具体的には...

○卵焼きを作るのに必要な材料(卵、出汁、砂糖、ニラ...など)

○料理の手順(フライパンを温める、油を敷く、溶いた卵を流し込む、焼く、火加減を見る、焼き加減を確認する、形を作る...など)

○その他の準備(お皿を準備する、家族を呼ぶ、食卓を調える...など)

 

ごくごく当り前のように感じるでしょうが、上記のことを無意識に考えています。また、上記の内容は個人で変わってきます。卵焼きの材料に出汁やニラを使わない人もいますし、料理手順も違うでしょう。しかし、内容は違っても取り出される情報はまとまっており、それを『スキーマ』と言う風に捉えます。

 

更に驚くべきことに、上記の用な必要な情報だけを"瞬時に"引き出して、不必要な情報を考えないようにシャットアウトしています。

 

大量の知識の中から、必要な情報を必要な時に取り出して物事を判断し行動に役立てているということです。その時に取り出される"必要な情報の塊(かたまり)"のことを、『スキーマ』といって良いと思います。

 

日常の生活の中で行っている事全てが、それぞれのスキーマを無意識に呼び出して行っていることになります。勉強するという事は、すなわち全体としてのスキーマを作るために、部分としての情報を集める作業であるとも言えます。

 

スキーマの事を視覚的に理解する方法として、騙し絵を使って説明したいと思います。

 

 

     250px-Rubin2.jpg

 

 

 上図は有名な騙し絵で、"ルビンの壷"と言われるモノです。見た事がある方もいらっしゃることでしょう。

 

白地をメインに見ると器に見えて、黒地をメインに見ると二人の横顔が向かい合っているように見えます。

 

     

      yjimage.jpg

 

 

 

  この絵では、老婆と若い女性が見えます。

 

このように同じ絵でも、二通りの見方が存在します。

 

一つの見方をしている時は、他の見え方が出来ないという事でもあります。

 

器や横顔にそれぞれ見えるという事は、白地または黒地のどちらかを視点に置いて見ているということです。

 

『器のスキーマ』と『横顔のスキーマ』が存在するということです。

 

少し飛躍した考え方のように思われるでしょうが...スキーマを持つとはこのような事を指します。

 

更に飛躍させると、一般的に頭が良いと言われている人とそうでない人の差は、同じものを見ていても騙し絵のように全く違って見えているという可能性があるということです。

 

 

 

○さてここで、セラピスト(理学療法士、作業療法士、柔道整復師、鍼灸師、整体師等)の初心者とベテランの人の差について考えてみます。

 

 研究によると(その様な研究をしている人がいることに驚きますが...)、その患者に不必要な検査を間違った流れの中で行う初心者に比べ、ベテランは三診で大まかな全体像を把握し、必要な検査を選択し流れの中で無駄なく治療を進めるようです。

 

 同じ患者さんを見ていて、初心者とベテランはルビンの壺の絵のように別々のものを見ているということが出来るということです。

 

 

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2014.09.27

スキーマについて

【はじめに】

 前回は、理学療法の具体的な考え方と医師との扱う領域の違いについて書きました。今回は理学療法そのものというよりも、物事の考えのまとまり、枠組みについて書いてみたいと思います。

 

 それは、自分が学生の時から悩んできたことであり、また考え続けてきたことです。その疑問は、"なぜ同じ知識を持っていても、あの先生は治療に活かせているのだろうか?""知識だけを増やしても、治療に応用できないのはなぜなのだろうか?"という初歩的なものです。

 

 その疑問を持ち続け、一つのある答えに辿り着きました。

 

"知識を上手く利用する人は、何か考え方の枠組みを持っているのではないか?"

 

人は意識する、しないに関わらず何かを考える時は一定の枠にはめて物事を考えています。それは、人によっても違いますし、性別によっても違うかもしれません。時代によっても国によっても違うと思います。

 

そのようなあるまとまった情報の塊、枠組みのことを、"スキーマ(Schema)と言います。

 

【スキーマとは?】

 スキーマとは何か?

 いろいろと説明するよりも、アメリカで行われた実験をもとに体感して頂こうと思います。

 

 

 以下の文章は、スキーマ研究で定番となったブランスフォードらの実験に用いられた文章です。

何の話か想像してみて下さい。

 

 

新聞の方が雑誌よりいい。街中より海岸の方が場所としていい。最初は歩くより走る方がいい。何度もトライしなくてはならないだろう。ちょっとしたコツがいるが、つかむのは易しい。小さな子どもでも楽しめる。一度成功すると面倒は少ない。鳥が近づきすぎることはめったにない。ただ、雨はすぐしみ込む。多すぎる人がこれをいっせいにやると面倒がおきうる。ひとつについてかなりのスペースがいる。面倒がなければ、のどかなものである。石はアンカーがわりに使える。ゆるんでものがとれたりすると、それで終わりである。

 

 

 何の話でしょうか?

直ぐに分かった方はいるでしょうか?分らない時は、何度読んで貰っても構いません。

 

 

 答えは、「凧を作って空に揚げる」話です。

 そう言われて読み直すと、"あ~っ"と納得するでしょう。

 

 最初に読んで分らなかった時は、"凧上げのスキーマ"が活性化されていなかったために分らなかったのです。何の話か分れば、活性化されて理解出来る様になるのです。つまり、ある枠組みを前もって情報を入れると

理解できるということです。

 

 

 それでは、もう一問。

 

 

その手順はとても簡単である。はじめに,ものをいくつかの山に分ける。もちろんその全体量によっては,一山でもよい。次のステップに必要な設備がないためどこか他の場所へ移動する場合を除いては,準備完了である。一度にたくさんしすぎないことが肝心である。多すぎるより,少なすぎる方がましだ。すぐにはこのことの大切さがわからないかもしれないが,めんどうなことになりかねない。そうしなければ,高くつくことにもなる。最初はこうした手順は複雑に思えるだろう。でも,それはすぐに生活の一部になってしまう。近い将来,この作業の必要性がなくなると予言できる人はいないだろう。その手順が終わったら,再び材料をいくつかの山に分ける。そして,それぞれ適切な場所に置く。それらはもう一度使用され,またこのすべてのサイクルが繰り返される。ともあれ,それは生活の一部である。(Bransford & Johnson,1972)

 

 

分かった人はいるでしょうか?

 

 

 

 正解は、"洗濯"の話です。そう思って読むと腑に落ちますよね?

 

 

【まとめ】

 スキーマとは、ある物事を考える時に必要な考え方の枠組みみたいなものです。これを理学療法に応用して考えると、知識をただ単に集めても臨床では使えないという事を意味します。患者を診て必要な情報を集め、その中で何が重要であるかを見極め優先順位をつけ、どのように自分の仮説を立て、仮説を立証するための検査野選択とその結果の統合と解釈という"理学療法のスキーマ"が必要になるということです。云わば、"知識を繋げる枠組み"が必要だということです。

 何かを勉強する上で、専門知識を学ぶだけでなく同時に自然にそのスキーマを構築していくことが必要だということを理解して頂けたでしょうか?

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2014.06.27

理学療法士のお仕事について

 前回は、理学療法の歴史を大まかにお話しました。そこでお伝えしたかったのは、理学療法という治療はもともと医師が考えだした治療体系であり、それを代行する役割として理学療法士の資格が発生したということです。

(このことに関して言えば、現在の理学療法士・作業療法士・柔道整復師・鍼灸・按摩マッサージ師などは、まとめて"コメディカル(co-medical)"と呼ばれています。また、私たち自身もそのように認識しています。しかし、おおもとを辿ると同じ"医療=メディカル(medical)"であり、扱う分野が異なるだけだと考えた方が自然だと思います。)

 

 

さて今回は理学療法士のお仕事について、より具体的に書いてみたいと思います。

 

私たち理学療法士が対象としているモノは、いったい何でしょうか?

何を診てどのように治療しているのでしょうか?

 

 

 医師は患者さんの症状を聞いて様々な検査を行って、それに関する徴候(サイン)を探します。

 

 例えば患者さんが、咳が止まらず喉が痛くて鼻水が出るという症状を訴えた場合には、喉を診て喉の赤味を確認したり聴診器で呼吸時の気管支の状態を診たり、耳孔の奥に炎症所見がないか探したりします。それにより患者の訴える症状に関係する病態を推測、確定して、病態を鎮める薬を処方したり注射を打ったり、はたまた手術を行ったりします。

 

理学療法も基本的には同じ事を行っており、患者さんの症状を診ています。ただし、直接的に病態ではなく(厳密的には病態を対象にすることもありますが...)運動力学的に症状を改善させるところが医師と異なる点です。"運動力学的"という言葉は難しいので、例として腰部脊柱管狭窄症に対する医師と理学療法士のアプローチの違いを挙げて説明したいと思います。

 

 

 ご存知の方もいらっしゃると思いますし、実際に罹患している方もいらっしゃると思いますが、年配の方に多く、腰痛よりもむしろ臀部痛,下肢痛が多いです。立位や後屈位(=腰そらし)で臀部痛や下肢痛が増悪し,前屈位(=前かがみ)で軽快する特徴があり、「歩き始めて数分すると臀部から下が痛くなり歩き辛い」とか「立ち続けているとしゃがみたくなる」、「膝に手をついて休むとまた歩けるようになる」といった「間欠性跛行」を窺わせる訴えが聞かれます。

 

 これらの症状を引き起こしている病態(解剖学的・運動学的状態)は、脊柱管という脊髄の通る管が何らかの原因(靭帯の骨化、脂肪組織の浸潤、椎関関節包の肥厚、辷り症など)により狭くなり、脊髄や神経根を圧迫して腰や足の症状(ダルさ、重み、痛み、筋力低下、間欠性破行など)が出ると言われています。

 

では医師はどう診るでしょか?

 

 医師は病態を診て、その改善を目指すことで症状を抑えようとします。原因に対して治療を行うということで、根治療法と言います。

ということで一番手っ取り早い方法は、脊柱管の狭窄を広げればという発想に立つと手術で脊柱管を開きます。脊柱管の骨棘や椎弓、脂肪組織や肥厚した椎間関節包などを削り脊髄の通り道を確保し圧迫しないようにします。その結果として症状が緩和します。

 

 それ以外に、血流改善を狙った薬が使われます。症状が出る時は脊柱管が狭くなっていますが、圧迫されるのは神経だけではなくてその周りの血管も圧迫を受けます。そうすると血流が途絶えてしまいます。神経も血管から栄養を受けていますので、阻血状態になりその神経が支配している領域に症状が出てしまいます。ということで血流改善を促す薬を用いれば症状が緩和されることになります。

 

 上記のように、医師はその症状を引き起こしている病態を直接的に改善しようと試みます。

 

 それに対して、理学療法はどうでしょうか?

 

 理学療法士は、患者さんの動きを改善させることで症状を抑えようと試みます。それを理解するためには背骨の動きを理解する必要があります。背骨(専門的には脊椎と言います)は、首(頸椎)7個、胸(胸椎)が12個、腰(腰椎)が5個、その下の仙骨が5個(成長の過程で1つに癒合します)、尾骨が1~2個あります。それぞれが少しずつ動いて全体として身体を捻ったり曲げたり出来るようになっています。

 

※脊柱全体の動き(カパンディ 関節の生理学Ⅲ体幹・脊柱より)

屈曲(前屈)    110
 伸展(後屈)    140
 側屈(横に曲げる)7585
 回旋(横に回す)  90前後

 

※各脊椎の動き(同上)

頚椎: 屈曲40度、伸展75度、側屈3545度、回旋4550
胸椎: 屈曲45度、伸展25度、側屈20度、回旋35
腰椎: 屈曲60度、伸展35、側屈20度、回旋5

 

 上記の赤文字で記載している"腰椎の伸展(後屈)角度"は、35度となっています。そのことを頭に入れて、次の動作を行ってみて下さい。

 

 腰に手を当てて歩いてみて下さい。

出来れば、一方の手で腰の上の方を、もう片方の手で腰の下の方を触りながら大股で歩いてみて下さい。

 

 

足を出す瞬間に反って(伸展して)いるのが分かるでしょうか?

 

 

しかし、極端な例ですが5つの腰椎のうち1つの関節しか動かなかったらどうなるでしょうか?

 

1つの関節の動きは厳密には各腰椎の関節で違うのですが、35÷57度となります。実際は毎回35度動くわけではないので、平均7度以下の動きしか出ません。ということは、7度以下の動きしか出来ない関節が歩く度に35度の動きを強制されることになります。

 

ここで、一本のホースを思い浮かべてみて下さい。

ホースを緩やかに丸めた場合は、ホースの断面積はほぼ真ん丸に近い形をしているはずです。

しかし、一か所で曲げるようにして見て下さい。庭で水撒きをしていてホースを曲げたら水が止まるように、断面積は極端に狭くなります。

 

それと同じ現象が、歩行時に神経の束である脊髄の通り道である脊柱管でも起こってしまっています。つまり狭くなっています。結果として脊髄が圧迫を受けて様々な症状を引き起こしてしまっているのです。

 

 やっと本題ですが、理学療法士はこの現象を起こしている原因である腰椎の可動域に目を向けます。断面積を広げることに目を向けるのが医師ですが、可動域制限のある関節を動かしてあげて運動を改善することで脊柱管の断面積の狭窄を防ぐことが狙いです。可動域を改善する方法は幾つかありますが、それはその患者さんに合わせて選択します。

 その他に股関節の伸展角度を改善しても腰椎の伸展角度を代償することが出来るので、症状が軽減することが臨床でよく見られます。

 

 つまり、さまざまな要因の結果としての脊柱管の狭窄を直接的に変えようとするのではなく、その結果を作り上げている運動力学的な原因にまで遡って、一番関与している要因に対して物理的にアプローチを行って狭窄を出させないようにするのが、理学療法です。

 

 他の症状に対しても、だいたい似たような思考をして治療を行っていきます。

 以上、簡単でしたが、理学療法士のお仕事について解説しました。

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